フィボナッチ理論に基づく推進波と修正波でのリトレースメントの使い分け
- Sonoha
- 5月30日
- 読了時間: 4分
こんにちは、サイハナFXのSonohaです。
今回は、YouTube視聴者の方から寄せられたご質問をもとに、フィボナッチリトレースメントの使い分けについて、特に推進波と修正波それぞれでのアプローチの違いに焦点を当てて解説していきます。
フィボナッチ理論の基本
まずは、フィボナッチの基本的な考え方から簡単におさらいしておきましょう。
フィボナッチの拡張レベル(エクスパンション)では、以下の3つの数値が非常に重要なターゲットとなります。
100%
127%
161.8%
たとえば、上昇トレンドの推進波では、これらのレベルがそれぞれレジスタンス(抵抗)として機能し、下降トレンドではサポート(支持)になります。
多くのトレーダーは、この3つのレベルを利確のターゲットやトレードの終了地点として活用しています。
修正波でのフィボナッチリトレースメントの見方
リトレースメントの深さによって予測できる伸び幅
フィボナッチリトレースメントを使うと、「どこまで押し目が入るか」だけでなく、「その後どこまで伸びるか」の目安も立てやすくなります。
リトレースメントの深さ | 反発後の伸びの目安 |
86.0%(ディープ) | 100%まで |
78.6%(ディープ) | 127%まで |
61.8% / 50% / 38.2% | 161.8%まで |
23.6%以下(シャロー) | 127%で再度押し目を作りやすい(80%の確率) |
このように、押しの深さが大きければ大きいほど、伸びる余地は限定される傾向にあり、逆に浅ければ161.8%まで伸びる「第3波」のような力強い推進波になりやすいという特徴があります。
修正波のなかでのフィボナッチの活用
修正波の中でも、プライスアクション(価格の反応)を見極めるために、短期の波にフィボナッチを引くことがあります。
たとえば、日足レベルで大きなスイングが確認された後、その中の修正波(短期の下降トレンド)に対してフィボナッチを当てます。 その目的は次の2つです。
どのレベルまで押し目が入ってきているかを確認する
プライスアクションの強さを判断するための基準とする
プライスアクションの判断基準
修正波に引いたフィボナッチのうち、50%や61.8%を超えてくるようなプライスアクションが発生した場合、買いのバイアスが強いと判断します。
たとえば、下落の波に対して、
61.8%を上にブレイクした場合 → 強い上昇圧力と判断
50%を上にブレイクできない場合 → 買いエントリーは見送り
このように、リトレースメントのブレイク状況に応じて、エントリー判断を明確にしておくことが非常に重要です。
エントリーのための条件と理由
修正波にフィボナッチを引く大きな理由のひとつは、優位性の高いエントリーポイントを見極めるためです。
修正波の中で50%以上の戻しが確認でき、かつプライスアクションが伴っていれば、その波は単なる戻しではなく、新たな推進波の始まりと捉えられます。
このとき、以下のような要素を重視しています。
トレンドラインやインナートレンドラインのブレイク
スイングの構造
左側チャートのサポートやレジスタンスの有無
チャートパターンの出現
127%をターゲットにする理由
サイハナFXでは1つのトレードに1%のリスクをかけており、トレード期間は1週間以内を目安にしています。 そのため、フィボナッチの161.8%など遠いターゲットを狙うよりも、127%程度で利確する戦略を重視しています。
また、86%のように深く押した波はリスクが高いため、現在は除外しています。 78.6%までのディープリトレースメントに対しても、127%までのリワードが得られれば十分と判断しています。
127%が有効なターゲットである理由
86%のような一部の例外を除けば、127%はほぼ全ての波において到達しやすい通過点であり、非常に信頼性の高いターゲットレベルです。 仮にブレイクされてしまった場合でも、それは損切りの明確なシグナルとなります。
まとめ
推進波では、161.8%までの伸びが期待できる
修正波では、押しの深さによってターゲットが変わる
フィボナッチを使ってエントリーポイントとプライスアクションの強弱を見極める
127%は利確ターゲットとして非常に現実的かつ高確率
トレードは確率のゲームであり、完璧な予測はできません。 しかし、一定のルールと検証された手法を持つことで、優位性のある判断が可能になります。
もしもっと詳しく知りたい方は、他のフィボナッチ関連の記事や動画もぜひご覧ください。
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